カーシェアリングを続けた方がよい人、車購入に踏み切った方がよい人

最近は車を持たずにカーシェアリングを利用する人も多いのではないでしょうか。

カーシェアリングはレンタカーと違って煩雑な手続きは不要で、コインパーキングに駐車してある専用の車にサッと乗れるサービスです。

私もカーシェアリングを利用しています。平日は電車で会社に通っていますので、土日しか車に乗りません。

車を買うと、マンション暮らしなので駐車場を借りる必要がありますし、税金・保険・ガソリン代などを考えるとカーシェアリングが得策だと考えたからです。でもカーシェアリングは利用時間で料金が決まります。いくらカーシェアリングが得と言っても、土日にフルで車に乗るなら「車を買った方が安い」という損益分岐点があるのではと考えて、試算してみることにしました。

 

 

 

大手カーシェアリングのタイムズカーの料金体系

まずはカーシェアリングの料金体系を確認します。ここでは最大手のタイムズカーを見ていきます。

やはりカーシェアサービスは車の供給量で決めるべきです。タイムズカーより安いサービスはありますが、「家の近くに車がたくさんある」ことが最重要です。そうなると多くの地域でタイムズカーの一択になると思います。

イニシャルコスト

イニシャル費用のイニシャルコストは1,650円のカード発行手数料のみです。このカードは車に乗る際の鍵となるものです。

月額費用

毎月880円です。しかし、これは利用料金にインクルードされますので、月に880円分以上(1時間以上)使えば、月額費用は実質無料です。

利用料金

車種によって料金単価が違います。軽自動車やコンパクトカーは「ベーシッククラス」と言われ、15分あたり220円です。それよりも大きい車(例えばフリードなど)は、ミドルクラスと言われ、15分あたり330円です。さらに大きい車(例えばセレナ)は「プレミアム」と言われ、15分あたり440円です。

長時間使えば、得になるように設定されていて、一番安い「ベーシッククラス」の車種では6時間使うと220×4×6=5,280円になりますが、実際は4,290円になります(ディスカウント率:18.75%)。12時間使うと220×4×12=10,560円になりますが、実際は5,500(ディスカウント率:47.91%)。24時間で21,120円が6,600円(ディスカウント率:68.75%)。36時間で31,680円が8,800円(ディスカウント率:72.22%)。こんな感じです。詳しくはホームページをご参照ください。

利用料金 | カーシェアリングのタイムズカー(旧:タイムズカーシェア)

 

この料金にはガソリン代・保険代が含まれています。ガソリンは車中にあるガソリンカードで入れることができます。保険は対人・対物・車両・人身傷害(同乗者)で無制限の補償です。

注意が必要なのは、6時間を超えると距離料金が1kmあたり16円発生します。ガソリン代見合いなのでしょうが、長距離走ることが確定している場合は、もしかしたらレンタカーの方が得かもしれません。

なお、一定量使っていると会員ランキングが上がり、全ての車種を一番安い「ベーシッククラス」で利用できるようになります。感覚的には短時間でもよいので週に2回ほど乗っていたら会員ランキングは直ぐに上がります。

 

利用パターン別の料金

 

損益分岐点を算出するために、どんな使い方をすれば料金はいくらになるのか?というパターンを整理しておきたいと思います。料金は全て「ベーシッククラス」とします。

 

①家から5km圏内にある店へ買い物にいく

自転車でも行けなくはないけど、「少し遠いし、買い物で荷物が多くなるし、車で行っちゃおう」って感じの用途です。往復10km、ショッピングモールで買い物2時間、ランチ1時間、移動時間は渋滞を考慮して往復1時間としましょう。

利用料金:3,520円(220円×4×4時間、距離料金発生せず)

 

②少し遠出をする(往復100km)

高速道路を利用して、少し空気のきれいな場所にピクニックに行ったり、ゴルフに行ったりする用途です。往復3時間、現地で6時間であれば、一日中遊んだくらいのお出かけと言えますね。

料金:7,100円(220円×4×9時間=7920円となりますが、この場合12時間の金額に割引され5,500円。距離料金は100km×16円=1600円)

 

③1泊2日の旅行をする(往復300km)

東京都心から熱海辺りまで1泊2日で旅行すれば、車で2時間、片道100kmちょっとですかね。向こうでちょこちょこ運転するとして往復300kmとしましょう。朝7時出発で、熱海で一泊し、帰りはどこかで晩御飯を済まして帰ってくるとして夜10時に到着するとしましょう。

料金:14,700円(220円×4×39時間=34,320円となりますが、この場合48時間を上限とした9,900円に割り引かれます。距離料金は300km×16円=4,800円)

 

以上、3パターンに分類しました。

 

軽自動車を買った場合の維持費

最近の軽自動車は乗り心地が良いですね。東京からの熱海旅行くらいなら全然大丈夫だと思います。

軽自動車の年間維持費を以下のように計算しました。

自動車税:7,200円

任意保険:50,000円

車検(1年間換算、自賠責保険、重量税含む):30,000円

駐車場代:120,000円(月1万円)

その他:50,000円(オイル交換や洗車代をメンテナンス代をざっくり)

小計:25万7200円

 

また、当然ながら車を購入するとキャッシュアウトします。最近の軽自動車は高いので、150万円の購入費とし、これを金利0%(ありえないですが)のオートローンで購入し、5年で返済するとします。

年間ローン返済額:150万円÷5年=30万円

 

従って、年間の維持費(購入代金含む)は55万円ほどになります。

 

これ以外にガソリン代がありますが、走行距離によって異なりますので、リッター20km、レギュラーガソリンが150円/リットル(今は170円くらいと高いですが)としてシミュレーションで加算することにします。

 

損益分岐点シミュレーション

以上の前提条件をもって、どれくらい車を利用するかで、カーシェアにするのか軽自動車を買うのかを見極めると、以下のような結果になりました。

 

①家から5km圏内にある店へ買い物にいく:年間96回(週1回)

②少し遠出をする(往復100km):年間24回(週1回)

③1泊2日の旅行をする(往復300km):年間4回

 

カーシェアリング利用料金:58万円

軽自動車購入費返済+維持費:60万円

 

これくらいの利用が損益分岐点になりそうです。

①はあり得そうです。私は今でもこのような頻度で利用しています。

②は月によってはあり得るけれども、私は月に1回ゴルフ、月に1回家族とお出かけくらいが限界ですかね。

③は帰省も含めて正月と盆、ゴールデンウイークとシルバーウイークに行きたいところですが、コロナで今はいけてないですね。コロナが収束すればあり得ます。

 

結論

②の少しの遠出を週に1回以上するアクティブな人はぜひ車の購入を、そうでない人はカーシェアリングを利用しましょう!